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執筆者の写真森徳堂

その日は近い

更新日:2020年2月26日

新型肺炎の感染者が中国東北部で爆発的に増えた。


中国の国家衛生健康委員会は1月30日、同国内での新型肺炎の感染者数を29日現在で累計7711人と発表。死者数は170人に達した。


WHOによると、感染者数はすでに、2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者数(5327人)を上回ったという。


「その日」などと書くと、人類滅亡の日のことを言っているように思わせて申し訳ないが、そんなことではなく、誰ひとり信じられなくなる日のことである。


すでに始まっているのは、電車内で誰かがくしゃみや咳をすると、誰かがサッと視線を送って警戒する光景だ。


咳をした乗客がマスクをしていないと、露骨に眉根を寄せる。もし中国語で話しながら咳でもしようものなら、にらみつけられる。


誰がウィルスを保有しているかからない。どこで誰にうつされるかわからない。という状態になったら人の心理は「もう誰も信じられない」ところまで行き着くだろう。


日本国内の感染者が武漢から来た人、武漢から来た人と接触した人、までならまだいい。武漢と縁もゆかりもない人が発症したとなったとき「その日」が訪れる。


町で見かけるすべての人に保菌の可能性があるという事態はどうしても避けなければならない。


だから、世界各国が感染の封じ込めに懸命になっている。


まもなく外出時のマスクが必着になり、サーズ騒ぎのときと同じ「ほぼ全員マスク」の異様な光景が復活するだろう。


人間の欲求ピラミッドは、下段の欲求が満たされないと上の段には登れない。


最下段の生存欲求が満たされないとなったら、人間のすべての欲求が停止する。


いずれ騒ぎも鎮静化するとはいえ、誰ひとり信じられないという心理状態になるのは、ごめん被りたい。









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